63() 東京11R 安田記念(G) 1600m


安田記念タイトル(ライブ)


【過去10年のデータから(JRA)】


激戦必至の上半期最強マイラー決定戦!

「第62回 農林水産省賞典 安田記念」

2011年の安田記念を制したのは、単勝9番人気(単勝オッズ29.3倍)の評価にとどまっていたリアルインパクトだった。グレード制が導入された1984年以降、3歳馬が当レースで優勝を果たしたのは初めてである。また、1999年以降の優勝馬13頭中、単勝1番人気の支持を集めていたのは2009年のウオッカだけ。上半期の短距離王者決定戦という位置づけのレースだが、主役と目された馬が期待に応えた年は思いのほか少なく、意外な馬がタイトルを射止めるケースも珍しくない。今年も前評判の高くない馬が波乱を演出するのか、それとも上位人気に推された馬がファンの支持に応えるのか。過去10年の結果からレースの傾向を分析してみよう。


「海外馬」は臨戦過程がポイント!

海外で調教されている「海外馬」は過去10年で延べ24頭出走し、うち4頭が3着以内に好走している。好走率はそれほど高くないが、今年も海外から参戦してくる馬がいたら、ぜひ注目してみたい。
なお、安田記念で3着以内に好走した海外馬4頭は、いずれも前走が香港のチャンピオンズマイルで、3着以内に好走していた。この臨戦過程に該当する海外馬はより期待できるようだ。

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前走好走馬が強い!

海外馬を除き、過去10年の前走の着順別成績を調べてみると、連対馬20頭中12頭は、前走で「3着以内」に好走していた馬だった。また、前走の着順が「3着以内」だった馬の好走率は、前走で「4着以下」に敗れていた馬のそれを大きく上回っている。基本的に前走好走馬を重視すべきレースと言えるだろう。
なお、前走の着順が「4着以下」だったにもかかわらず、安田記念で3着以内となった馬の大部分は、既にJRAのGI で連対経験のある馬だった。また、前走の着順が「4着以下」でJRAのGI で連対経験がなかったにもかかわらず、安田記念で3着以内となった2頭(2004年バランスオブゲーム、2007年ジョリーダンス)も、JRAのGI で5着以内の実績はあった馬である。JRAのGI で上位に食い込んだ経験がある馬でないと、前走「4着以下」から巻き返すのは難しいのかもしれない。

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コース適性に注目!

過去10年に出走した日本馬について、東京競馬場・芝コースの重賞における連対経験の有無を調べてみると、連対馬20頭中16頭は連対経験のある馬だった。該当馬の好走率は、連対経験がなかった馬のそれを大きく上回っている。過去の戦績を比較する際は、東京競馬場・芝コースの重賞で優勝争いに絡んだことがある馬を重視すべきだろう。

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前哨戦に出走した馬はここをチェック!

過去10年の安田記念に出走した日本馬156頭中86頭は、前走で「京王杯スプリングC」か「読売マイラーズC」に出走していた馬だった。ただし、前走が「京王杯スプリングC」や「読売マイラーズC」だった馬の勝率や連対率は、前走が「その他のレース」だった馬のそれを大きく下回っている。主要な前哨戦ではあるが、これらのレースに出走していた馬が、この安田記念でも上位に来るとは限らないようだ。

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前走が「京王杯スプリングC」だった馬について、そのレースの上がり3ハロンタイム(推定)順位別成績を見ると、上がり3ハロンタイム(推定)が出走メンバー中「3位以下」だった馬は3着内率2.7%と苦戦を強いられていた。
前走が「京王杯スプリングC」だった馬を比較する際は、レース終盤の脚色に注目すべきだろう。

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また、前走が「読売マイラーズC」だった馬についてそのレースの着順別成績を見ると、前走で単勝人気順よりも上の着順だった馬が3着内率9.1%と苦戦していた。前走が「読売マイラーズC」で、単勝人気順を上回る着順だった馬は、この安田記念においては割り引きが必要なのかもしれない。

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