1227() 中山10R 有馬記念(1) 2500m

 

有馬記念

 

【過去10年のデータから(JRA)】

 

年末の風物詩として親しまれる国民的ビッグイベント

「有馬記念(第60回 グランプリ)」

昨年の有馬記念は出走馬16頭のうち10頭がGI ウイナー、残る6頭のうち5頭はGI で2着の経験がある馬という豪華なメンバー構成によって争われた。優勝したジェンティルドンナは1着賞金2億円を獲得して、生涯の獲得賞金が172603400円(付加賞を含む)となり、テイエムオペラオー(1835189000円)に次ぐ歴代2位となった。売上げ額、賞金額ともに世界有数のスケールを誇るドリームレースを制し、競馬ファンから喝采を送られるのはどの馬だろうか。今回は過去10年のレース結果から、優勝馬や3着以内馬に共通するポイントを分析してみたい。

 

前走好走馬が中心

過去10年の3着以内馬延べ30頭中20頭は、前走の着順が「4着以内」だった。一方、前走で「5着以下」に敗れていた馬は3着内率13.5%とやや苦戦している。基本的には前走の着順が良かった馬を重視すべきだろう。


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なお、前走の着順が「5着以下」だった馬の中で3着以内に入った延べ10頭は、いずれも前年以降に中山競馬場で行われたGIJpnI またはGIIJpnII で3着以内に入った経験がある馬だった。今回と同じ中山競馬場のレースに十分な実績がある馬でないと、「5着以下」からの巻き返しは期待できないようだ。


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基本的には内めの馬番が優勢

過去10年の3着以内馬延べ30頭中16頭は、馬番が「1~6番」だった。該当馬は3着内率27.6%と、好走率も「7~16番」より高い数値となっている。どちらかと言えば内寄りの馬番に入った馬の相性が良いレースだ。


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なお、馬番が「7~16番」だった馬の中で連対を果たした延べ8頭のうち、2008年2着のアドマイヤモナークを除く7頭は、同年の6月以降にJRAのGIJpnI で連対経験がある馬だった。6月以降のGI 戦線で優勝争いに加わっているほどの勢いや実績のある馬でないと、「7~16番」から好走するのは難しいようだ。


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6歳以上の馬やキャリア豊富な馬は割り引き

過去10年の3着以内馬延べ30頭中26頭は、年齢が「5歳以下」だった。一方、「6歳以上」の馬は3着内率が11.1%にとどまっているうえ、2008年2着のアドマイヤモナーク(7歳)を除くと連対例がない。異なる世代の馬を比較する際は、比較的若い馬を重視すべきだろう。


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また、過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭は、通算出走回数が「20回以下」だった。一方、通算出走回数が「21回以上」だった馬は3着内率が10.5%にとどまっており、連対を果たしたのは2008年2着のアドマイヤモナーク(44回)と2009年1着のドリームジャーニー(23回)だけだ。たとえ年齢が「5歳以下」であっても、キャリアが豊富な馬は評価を下げたい。


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同年の実績や距離適性に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭は、いずれも同年のJRAの18002500mのGIJpnI またはGIIJpnII で3着以内入った経験がある馬だった。この実績を持っていない馬は苦戦必至と見るべきだろう。


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なお、過去10年の優勝馬10頭は、いずれも同年のJRAの牝馬限定を除く20002200mのGIJpnI またはGIIJpnII で3着以内に入った経験がある馬だった。該当馬は3着内率31.2%と好走率も高い。同年に、前記した条件のレースで好走した経験のある馬は比較的信頼できるようだ。


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過去10年の優勝馬延べ10頭は、いずれも前年以降に中山、阪神、中京(リニューアルオープン後の2012年以降のみ)競馬場で行われた20002400mのGIJpnI またはGIIJpnII で3着以内に入った経験がある馬だった。該当馬は3着内率27.4%と、その経験がなかった馬を好走率で大きく上回っている。なお、2010年以降の5年間に限れば、〔5・5・4・32〕で連対率(21.7%)、3着内率(30.4%)と好走率がアップしている。ゴール前の直線に急坂が待ち構えているコースで好走経験がある馬は高く評価したい。


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