125() 中山11R ステイヤーズステークス(2) 3600m

 

ステイヤーズS

 

【過去10年のデータから(JRA)】

 

特殊な舞台への適性が問われる国内最長距離の平地重賞

「第49回 スポーツニッポン賞 ステイヤーズステークス」

昨年のステイヤーズSを制したのは、前年の優勝馬デスペラードだった。2年連続のステイヤーズS制覇はピュアーシンボリ(1981年、1982年)、スルーオダイナ(1988年、1989年)、アイルトンシンボリ(1992年、1993年)に続く史上4頭目で、他に複数回勝利しているのはフジノハイハット(1978年、1980年)、ホットシークレット(2000年、2002年)の2頭。また、2012年の優勝馬トウカイトリックは、当レースに通算7回出走して4着以内に6回(うち3着以内が4回)入るなど、この条件に抜群の相性を示していた。JRAで行われる平地競走の中で最長距離となる中山・芝3600mで行われる唯一のレースということもあり、ビッグレースで好走してきた馬や勢いのある馬だけでなく、過去のステイヤーズSで好走した経験がある馬にも注目すべきだろう。今回は過去10年の成績から、好走馬に共通する傾向を分析してみたい。

 

臨戦過程が重要

過去10年の優勝馬延べ10頭は、いずれも前走が「JRAのGIGII」だった。一方、前走が「その他のレース」だった馬は3着内率13.8%とやや苦戦している。まずは格の高いレースを経由してきた馬に注目したいところだ。


S1
 

なお、前走の条件が「JRAのGIGII」ではなかった馬のうち、そのレースで「8着以下」に敗れていた馬は好走例がない。前走で「JRAのGIGII」以外のレースに出走して、大きく負けていた馬は評価を下げるべきだろう。


S2
 

GI GII で好走経験のある馬が優勢

過去10年の3着以内馬延べ30頭中25頭は、JRAのGI またはGII で4着以内に入った経験がある馬だった。該当馬は3着内率31.6%と好走率も優秀だ。


S3
 

また、過去10年の3着以内馬延べ30頭中27頭は、JRAのGI またはGII で出走馬中4位以内の上がり3ハロンタイム(推定)を記録した経験がある馬だった。こちらの該当馬は3着内率33.3%とさらに高い好走率をマークしている。過去の戦績を比較する際は、格の高いレースで上位に食い込んだ馬や、“末脚”が目立っていた馬を重視してみたい。


S4
 

過去のステイヤーズSで好走した経験がある馬は堅実

2010年以降の過去5年に限ると、前年以前のステイヤーズSで5着以内に入った経験がある馬は3着内率36.4%と、その経験がなかった馬(3着内率13.5%)を上回る成績を残している。昨年も4頭しかいなかった該当馬のうち3頭が1~3着を占めている。20052009年には好走例がなかったものの、当レースで上位に入った経験がある馬は信頼できるようだ。


S5
 

近年は前走の“末脚”もポイント

過去5年の3着以内馬延べ15頭中12頭は、前走で出走馬中5位以内の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしていた。該当馬は3着内率41.4%と好走率も高い。2009年以前は前走の上がり3ハロンタイム順位が高くなかった馬も好走していたが、近年の傾向を重視するなら、前走の“末脚”が目立っていた馬に注目すべきだろう。


S6
 

ちなみに、過去5年のステイヤーズSの3着以内馬のうち、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が6位以下だった延べ3頭(2012年1着、2013年3着のトウカイトリック、2014年1着のデスペラード)は、前年以前のステイヤーズSで連対経験がある馬だった。既に当レースで優勝を争った経験がある馬なら、前走の“末脚”は不問と考えていいのかもしれない。


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