1027() 東京11R 天皇賞(秋)(1) 2000m

 

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【過去10年のデータから(JRA)】

 

秋の中距離王の座を目指せ!

「第148回 天皇賞(秋)」

天皇賞(秋)は、東京競馬場の芝2000mを舞台に争われる秋の中距離王決定戦だ。広い東京コースで行われる一戦ではあるが、道中の駆け引きや位置取り、コース取りなどが勝敗に大きくかかわるケースも多く、立ち回りの巧さという点も勝負を分けるポイントと言えるだろう。今回は過去10年の結果をもとに、全体的な傾向をチェックしていこう。

 

伏兵馬に要注意

1960年代から1990年代までの天皇賞(秋)は、単勝「1番人気」馬の優勝が少なかったが、過去10年間では勝率50.0%となかなかの好成績。しかし「2番人気」馬と「3番人気」馬は未勝利となっており、その点は今年も気になるところだ。対して、「4番人気」から「7番人気」までの成績が比較的良好となっている。


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関東馬と関西馬はほぼ互角

過去10年の天皇賞(秋)優勝馬の内訳は、「関東馬」が3勝に対して「関西馬」が7勝。しかし、率の上ではほとんど互角の数字になっている。ちなみに過去4年は、1着が「関西馬」で2着が「関東馬」という組み合わせで決着している。


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4歳馬と5歳馬が中心!

過去10年の年齢別成績を調べてみると、「4歳」馬と「5歳」馬が好成績を挙げていた。これに続くのが2着3回の「3歳」馬で、「6歳以上」の馬はかなり苦戦している。「6歳以上の馬」で3着以内に入ったのは、2007年(6歳)3着、2009年(8歳)優勝のカンパニーだけだ。このレースが2000mで行われるようになった1984年以降で見ても、「6歳以上」の馬で優勝したのは、前記のカンパニーを除けば1998年のオフサイドトラップ(7歳)だけとなっている。


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乗り替わりは影響なし?

過去10年の天皇賞(秋)では、前走から騎手が乗り替わっていた馬のほうが好成績を収めている。前項で取り上げた外国人騎手の5勝は、すべて乗り替わりでのもの。乗り替わりをマイナスと捉える必要がさほどないレースであるといえそうだ。ただし、3着には前走と同じ騎手で臨んだ馬が8頭入っている。


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ステップレースにも注目

天皇賞(秋)にはさまざまな路線から出走馬が集まるが、過去10年では上半期のGI 戦線の締めくくりとなる「宝塚記念」や、前哨戦として行われるGII の「毎日王冠」と「札幌記念」から臨んできた馬に好走馬が集中している。ただし、前哨戦として行われるGII の中でも「京都大賞典」から臨んで勝利したのは2004年のゼンノロブロイだけ、「オールカマー」組で連対したのも2006年2着のスウィフトカレントだけとなっている。なお、3歳馬が3着以内に5頭入っているが、そのうち3頭は前走が「3歳馬限定の重賞」だった。古馬混合の重賞をステップにした3歳馬は10頭いたが、上位に入ったのは「毎日王冠」から臨んだペルーサ(2010年2着)と「札幌記念」から臨んだアドマイヤムーン(2006年3着)だけとなっている。


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宝塚記念との関連性に注目

天皇賞(秋)の前に日本で行われる3歳以上の芝の中距離GI といえば宝塚記念。近年はそこで2着以下に敗れていた馬が、天皇賞(秋)で巻き返すケースが多くなっている。過去10年のうち2008年を除く9年で、この条件に該当する馬が連対を果たしている。右回りと左回り、コースの規模も違う両レースだが、この関連性には注目しておきたい。


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